本事業概要
東京都は、イノベーションの担い手となるスタートアップ企業を日本から世界に続々と輩出することで、海外都市の社会課題解決と都内スタートアップ企業の海外都市での事業展開・成長を目指しています。
そこで東京都は、昨年度より『キングサーモンプロジェクト「海外都市課題解決コース」』(以下、「本事業」という。)を立ち上げ、海外都市を実証の舞台として、都内スタートアップ企業の海外進出を支援します。
本年度はモートンベイ市(オーストラリア)とローマ市(イタリア)が実証の舞台です。
本事業立ち上げの背景
第四次産業革命といわれる世界的なイノベーションの競争が激化する中、先端的なプロダクトやサービスを生み出すスタートアップ企業の存在が重要です。海外では、いわゆる「ユニコーン企業」と呼ばれるスタートアップ企業が多く輩出されていますが、残念ながら日本発のユニコーン企業は未だ少なく、イノベーションの担い手となるスタートアップ企業が日本から続々と輩出されることが求められています。
また、東京は今後人口減少社会を迎えるなど、様々な社会的課題を抱えており、都内にはこうした社会課題を解決できる先端事業を有するスタートアップが多数存在します。東京の持続的成長を実現させるには、こうした有望な先端事業を有するスタートアップを発掘し、イノベーションによる生産性向上を図る必要があります。
こうした中、東京都が実施するキングサーモンプロジェクトでは、スタートアップの先端事業と都政課題のマッチング、都政の現場等を活用した先行導入プロジェクトと販路拡大のための戦略立案の支援及び事例のモデル化による水平展開等を行ってきました。
本事業の目的
海外においても、東京と同じ社会課題を抱える都市は多く、都内スタートアップ企業の持つ先端事業により課題解決を図ることが期待されます。そこで、新たにキングサーモンプロジェクト「海外都市課題解決コース」(以下、「本事業」という。)を設置し、海外諸都市とスタートアップのマッチングから課題解決までの伴走型の支援を行います。これにより「起業→拡大→イグジット(株式公開等による利益回収)→次の起業」という「起業のサイクル」の確立により、先端事業(イノベーション)による東京の成長と社会的課題の解決を目指します。
事業実施内容
本事業は、次の4つの内容で構成されています。
-
海外都市への渡航及び
ピッチの実施公募へのお申込後、海外都市が実施する書類審査を通過した企業は、1週間程度海外都市を訪問し海外都市課題の解像度を高め、海外都市に対して実証プランを提案するピッチを実施します。ピッチには本事業を東京都から受託しているデロイト トーマツベンチャーサポート株式会社(以下、「事業プロモーター」という。)が同行し、海外都市とのコーディネートを支援します。
※書類審査通過企業の海外渡航にかかる経費は、東京都が負担します
(条件・上限あり) -
実証の実施
採択企業は、海外都市が抱える社会課題の解決に資するプロダクト・サービスを用いた実証を実施します。実証は、2か月の準備期間と3か月の実証期間とし、計5か月をプロジェクト期間とする予定です。この期間において、必要に応じて、事業プロモーターが採択企業の海外渡航に同行します。
※ 以下の費用は、原則としてスタートアップ側に負担を求めないものとします。
①現地都市への渡航費、滞在費(宿泊費および現地交通費)
②実証に係る経費(上限:1,000万円) -
海外都市における
事業推進や成長促進海外都市における事業推進や成長促進を目的として、事業プロモーターの協力のもと、現地ベンチャーキャピタルや現地法人、現地研究機関への取次や面談機会の設定等のマッチングを実施します。また、海外都市への事業展開に係る方策を検討いただきます。
-
成果発信
実証の効果検証を行い、本事業に係る成果を事業プロモーターに報告いただきます。また、事業プロモーターが、本事業の成果やスタートアップの成長に資する内容等の発信を実施いたしますので、採択企業にも当該成果発信にご協力いただきます。
対象都市と都市課題
本事業ではモートンベイ市とローマ市が抱える社会課題に対して、公募・選定されたスタートアップ等による実証を実施します。
モートンベイ
の例
実証内容の例
- 例①:AIやデータを活用した災害リスク予測・対策システムの高度化
- 例②:災害時の情報伝達を効率化するシステムの構築(コミュニティにおける認知・行動の促進を含む)
- 例③:災害時に活用可能な技術・インフラの導入
課題テーマ2:インフラ設備維持管理
実証内容の例
- 例①:テクノロジーを活用した都市関連データの取得
- 例②:ロボティクスやセンサー等を活用した雨水管・道路等のインフラ点検の効率化
- 例③:AIカメラ等を活用した都市の防犯セキュリティの向上
- 例④:エネルギー効率、再生可能エネルギーおよび“アクティブ・トランスポート”の利用を通じたグリーンシティ化の推進
ローマ
の例
実証内容の例
- 例①:AIやデータを活用した公共交通マネジメントの最適化
- 例②:スマートパーキングや都市センサーを活用した交通・渋滞管理の高度化
- 例③:交通オペレーション・乗客の安全性向上の推進
- 例④:持続可能な移動手段(徒歩や公共交通機関等)に向けた行動変容を促すゲーミフィケーション
課題テーマ2:循環型ごみ処理・廃棄物インフラの整備
実証内容の例
- 例①:ロボティクスやデータを活用した廃棄物管理オペレーションの自動化や最適化
- 例②:AIやデータを活用したエネルギー効率化や環境モニタリング
本事業概要
| 公募期間 | 5/11(月)~ 5/29(金)23:59 |
|---|---|
| 選定企業数 | ・書類審査通過企業:各都市最大5社 ・採択企業:各都市1社 |
| 応募方法 |
公募要領に記載の提出書類を事業プロモーター宛にkingsalmon_overseas_challenges@tohmatsu.co.jp
に送付ください。 公募要領や必須提出書類の一部書式は以下よりダウンロードください。 |
| 公募に係る質問 | ・受付締切: 5/22(金)23:59 ※応募状況や審査内容に関する質問については、お答えいたしかねます。 ※海外都市に照会が必要な内容は公募締切までに回答ができない可能性がありますので、予めご了承ください。 ・受付方法:上記応募方法と同一のメールアドレス宛送付ください。 ・回答方法:原則として、匿名で本ウェブサイトにて公開いたします。 |
令和8年度キングサーモン
プロジェクト海外都市解決コース・
モートンベイ市課題説明
オーストラリア・モートンベイ市の紹介。モートンベイ市の「今」をデータで示しつつ、同市が直面している課題とその背景、本事業でイノベーションを実装するための強固な支援体制を、モートンベイ市長・担当者らが説明しています。
令和8年度キングサーモン
プロジェクト海外都市解決コース・
ローマ市課題説明
イタリア・ローマ市の紹介。ローマ市の概況を紹介し、革新的・包摂的・持続可能な都市モデルの実現に向けた戦略、デジタル化モデルの全体像、イノベーション拠点「CTE Rome」の取り組みについて、具体的なデータを交えながらローマ市副市長が説明しています。
評価観点
採択企業の選定にあたっては、以下の評価観点に基づき、海外都市が総合的に評価を行います(※ただし、海外都市がそれぞれの基準に基づいて審査を実施するため、評価観点は応募申請書作成の目安として参照ください)。
| 項目 | 評価観点 |
|---|---|
| 都市課題 解決への 寄与 |
海外都市の解決に資するソリューション及び事業内容を展開しているか |
| サービス・プロダクトに独自性、競合優位性があるか | |
| 海外都市課題を特定しているか | |
| 実証 遂行の 実現性 |
体制、場所、提供価値等の実証要件が明確かつ、データ提供、土地提供等の海外都市への期待役割が明確か |
| 実証計画においては対応項目と、想定対応時期が具体的、かつ明確か | |
| 海外での実証を含む事業実績があるか | |
| 実証後の 海外展開・ 持続的な発展 |
対象事業について、海外都市並びにグローバル市場において市場が存在し、将来の展開・拡大が見込めるか |
| 海外でのビジネス展開に際し、十分な語学力、ビジネス開発能力、技術開発能力を持つメンバーを有しているか | |
| 数年後までの海外展開における具体的な事業計画があり、必要な対応事項が整理・優先付けされているか | |
| ビジネスモデルが確立されているか | |
| 熱量・意欲 | 当該企業の海外展開における本実証の位置づけが明確で、海外都市の課題との整合性があるか。 |
| 海外都市への事業展開を行う目的は明確かつ合理性があるか |
スケジュール(予定)
- 5/11(月)~5/29(金)
- 公募期間
- 6月上旬
- 海外都市による書類審査
- 6月中旬~7月中
- 実証内容の精緻化
- 7/13(月)~ 7/16(木)
- ローマ市:海外都市によるピッチ審査
※ローマ市での実証を希望される場合
- 8/3 (月)~8/7(金)
-
モートンベイ市:海外都市によるピッチ審査
※モートンベイ市での実証を希望される場合
- 9月上旬
- 審査結果通知
- 9月~10月
- 実証の準備
- 11月~1月
- 実証の実施
- 2月
- 成果とりまとめ
- 3月
- 成果発表

