実証実験の進捗状況

マイクロベース株式会社

開始報告

マイクロベース株式会社 開始報告-01
マイクロベース株式会社 開始報告-02

マイクロベース株式会社は2023年12月15日(金)より、都の業務委託先である東京都住宅供給公社においてプロジェクトを開始いたしました。

プロジェクトでは、同社が提供する将来人口動態予測AI「Miraie.AI(ミラーエドットエーアイ)」を、住宅供給公社での都営住宅の入居に係る資格審査・住戸割当・空室募集業務において活用いただきます。資格審査・住戸割当業務においては業務負担の軽減による省力化効果を、空室募集業務においてはプロダクトを活用した将来の提供可能な空室数の予測精度の向上を検証いたします。

本プロジェクトは2024年2月下旬まで実施いたします。

最終報告

東京都住宅供給公社において行われていた、マイクロベース株式会社のプロジェクトが2024年2月に完了しました。

マイクロベース株式会社は、同社が提供する将来人口動態予測AI「Miraie.ai」及び画像認識技術等を活用して、東京都住宅供給公社における入居資格審査業務の自動化・効率化及び高精度な空室発生予測の実施による都営住宅募集業務の迅速化を実施ました。効果の検証にあたっては、「Miraie.ai」を使用した際の業務時間の算出やアンケートでの評価、空室予測精度の算出により検証しました。

まず、入居資格審査業務の省力化効果は、審査に要する業務時間の比較にて検証を行いました。従来の業務時間と「Miraie.ai」活用時の所要時間の比較により、「Miraie.ai」の活用は審査業務時間の削減の効果が検証されました。また、職員へのアンケートでは、回答者の40%(各アンケート結果の平均値)が業務負担が軽減すると評価されました。特に、証明書データ等の管理における有用性が高いと評価されました。

4,000件の審査業務を実施した場合の業務時間の比較

最終報告-01

プロダクト(AIによる自動照合・自動審査)活用
による業務負担軽減(N=5)

最終報告-02

プロダクト(証明書データの管理機能・画面)活用
による業務負担軽減(N=5)

最終報告-03

あっ旋業務の省力化効果は、あっ旋業務に要する時間の比較にて検証を行いました。従来の業務時間と「Miraie.ai」活用時の所要時間の比較により、「Miraie.ai」の活用は審査業務時間の削減の効果が検証されました。また、職員へのアンケートでは、回答者の25%(各アンケート結果の平均値)が業務負担が軽減すると評価されました。「Miraie.ai」を活用した業務においては、「ユーザーの操作画面は見やすく、とても使いやすい」という感想を伺うことができました。

1,600件のあっ旋業務を実施した場合の業務時間の比較

最終報告-04

プロダクト(住戸割当機能・画面)を活用
による業務負担軽減(N=5)

最終報告-05

プロダクト(住戸割当機能・画面)を活用
による業務障壁軽減(N=5)

最終報告-06

募集業務の迅速化効果は、空室予測モデルを構築し、将来に発生する空室数を予測し、そのデータの精度の検証を行いました。従来の人力での予測精度と「Miraie.ai」活用時の予測精度の比較により、「Miraie.ai」の活用による予測精度の向上を通じた募集業務の迅速化が検証されました。

既存の予測精度とMiraie.ai活用時の予測精度の比較

最終報告-07

以上の検証結果を以て、東京都住宅供給公社における入居資格審査業務の省力化及び都営住宅募集業務の迅速化において、マイクロべース株式会社の「Miraie.ai」の有用性は高いと考えられます。一方で、プロダクトの機能の拡充をはじめプロダクトに関する改善すべきポイントが見受けられ、普及に必要な対応事項等も整理されました。

今後、本実証実験における効果検証の結果を活用し、公共調達による導入などを推進してまいります。

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