令和6年度の公募は終了しました。
多数のご応募ありがとうございました。
本事業概要
東京都は、イノベーションの担い手となるスタートアップ企業を日本から世界に続々と輩出することで、海外都市の社会課題解決と都内スタートアップ企業の海外都市での事業展開・成長を目指しています。
そこで東京都は、今年度より『キングサーモンプロジェクト「海外都市課題解決コース」』(以下、「本事業」という。)を立ち上げ、海外都市を実証の舞台として、都内スタートアップ企業の海外進出を支援します。
今年度は、ヘルシンキ市(フィンランド共和国)とナイロビ市(ケニア共和国)を対象に事業を実施します。
本事業立ち上げの背景
第四次産業革命といわれる世界的なイノベーションの競争が激化する中、先端的なプロダクトやサービスを生み出すスタートアップ企業の存在が重要です。海外では、いわゆる「ユニコーン企業」と呼ばれるスタートアップ企業が多く輩出されていますが、残念ながら日本発のユニコーン企業は未だ少なく、イノベーションの担い手となるスタートアップ企業が日本から続々と輩出されることが求められています。
また、東京は今後人口減少社会を迎えるなど、様々な社会的課題を抱えており、都内にはこうした社会課題を解決できる先端事業を有するスタートアップが多数存在します。東京の持続的成長を実現させるには、こうした有望な先端事業を有するスタートアップを発掘し、イノベーションによる生産性向上を図る必要があります。
こうした中、東京都が実施するキングサーモンプロジェクトでは、スタートアップの先端事業と都政課題のマッチング、都政の現場等を活用した先行導入プロジェクトと販路拡大のための戦略立案の支援及び事例のモデル化による水平展開等を行ってきました。
本事業の目的
海外においても、東京と同じ社会課題を抱える都市は多く、都内スタートアップ企業の持つ先端事業により課題解決を図ることが期待されます。そこで、新たにキングサーモンプロジェクト「海外都市課題解決コース」(以下、「本事業」という。)を設置し、海外諸都市とスタートアップのマッチングから課題解決までの伴走型の支援を行います。これにより「起業→拡大→イグジット(株式公開等による利益回収)→次の起業」という「起業のサイクル」の確立により、先端事業(イノベーション)による東京の成長と社会的課題の解決を目指します。
事業実施内容
本事業は、次の4つの内容で構成されています。
-
海外都市への渡航及び
ピッチの実施公募へのお申込後、海外都市が実施する書類審査を通過した企業は、1週間程度海外都市を訪問し海外都市課題の解像度を高め、海外都市に対して実証プランを提案するピッチを実施します。ピッチには本事業を東京都から受託しているデロイト トーマツコンサルティング合同会社(以下、「事業プロモーター」という。)が同行し、海外都市とのコーディネートを支援します。
※書類審査通過企業の海外渡航にかかる経費は、東京都が負担します
(条件・上限あり) -
実証の実施
採択企業は、海外都市が抱える社会課題の解決に資するプロダクト・サービスを用いた実証を実施します。実証は、2か月の準備期間と3か月の実証期間とし、計5か月をプロジェクト期間とする予定です。この期間において、必要に応じて、事業プロモーターが採択企業の海外渡航に同行します。
※ 以下の費用は、原則としてスタートアップ側に負担を求めないものとします。
①現地都市への渡航費、滞在費(宿泊費および現地交通費)
②実証に係る経費(上限:1,000万円) -
海外都市における
事業推進や成長促進海外都市における事業推進や成長促進を目的として、事業プロモーターの協力のもと、現地ベンチャーキャピタルや現地法人、現地研究機関への取次や面談機会の設定等のマッチングを実施します。また、海外都市への事業展開に係る方策を検討いただきます。
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成果発信
実証の効果検証を行い、本事業に係る成果を事業プロモーターに報告いただきます。また、事業プロモーターが、本事業の成果やスタートアップの成長に資する内容等の発信を実施いたしますので、採択企業にも当該成果発信にご協力いただきます。
対象都市
本事業ではヘルシンキ市とナイロビ市が抱える社会課題に対して、公募・選定されたスタートアップ等による実証を実施します。
ヘルシンキ市
フィンランドの首都ヘルシンキ市は、環境負荷低減など世界規模の課題解決が期待されるソリューションを創造するトップランナーを求めています。2030年までのカーボンニュートラル実現という野心的な市の目標達成に向け、スタートアップによる持続可能かつ包括的でスマートなソリューション創造のための独自プラットフォームを提供する、ヨーロッパトップクラスのスタートアップハブです。
ナイロビ市
ケニアの首都ナイロビ市はi Hubなどのスタートアップインキュベーション施設の整備等を通じ、アフリカ諸都市の中でもイノベーション創出やスタートアップ育成を積極的に支援しています。近年、エルニーニョ現象による豪雨や洪水による深刻な被害に見舞われていることから、治水対策や洪水発生時の被害抑制対策の分野でもスタートアップとの協業・連携による社会課題解決を目指しています。
公募概要
公募期間 | 5/20(月)~6/14(金)23:59 |
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選定企業数 | ・書類審査通過企業:各都市最大5社 ・ 採択企業:各都市1社 |
応募方法 | 公募要領に記載の提出書類を事業プロモーター宛にkingsalmon-overseas@tohmatsu.co.jp
に送付ください。 公募要領や必須提出書類の一部書式は以下よりダウンロードください。 |
公募に係る質問 | ・受付締切:6/10(月)23:59 ※応募状況や審査内容に関する質問については、お答えいたしかねます。 ※海外都市に照会が必要な内容は公募締切までに回答ができない可能性がありますので、予めご了承ください。 ・受付方法:上記応募方法と同一のメールアドレス宛送付ください。 ・回答方法:原則として、匿名で本ウェブサイトにて公開いたします。 |
ヘルシンキ市紹介動画(左:英語版、右:日本語版)
ヘルシンキ市課題解説動画(左:英語版、右:日本語版)
ナイロビ市課題解説動画(左:英語版、右:日本語版)
評価観点
採択企業の選定にあたっては、以下の評価観点に基づき、海外都市が総合的に評価を行います(※ただし、海外都市がそれぞれの基準に基づいて審査を実施するため、評価観点は応募申請書作成の目安として参照ください)。
項目 | 評価観点 |
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都市課題 解決への 寄与 |
海外都市課題の解決に資するソリューションおよび事業内容を展開しているか |
サービス・プロダクトが自国にはない独自のものであるか | |
実証 遂行の 実現性 |
海外都市現場で受け入れ可能な実証内容であるか |
具体的な実証内容・計画が検討されているか | |
実証を遂行できる組織体制を有しているか | |
明確な成果が得られる実証内容であるか | |
実証後の 海外展開・ 持続的な発展 |
海外都市において、実証現場後の展開・拡大が見込まれるか |
海外でビジネス展開に際し、十分な語学力を持つメンバーを有しているか | |
海外都市に係る知見を有しているか | |
海外における活動実績はあるか | |
世界市場は成長が見込まれ、実証後の事業の持続可能性があるか | |
熱量・意欲 | 本実証に応募した目的は明確か |
海外都市への事業展開を行う目的は明確かつ合理性があるか |
スケジュール(予定)
- 5/20(月)~6/14(金)
- 公募期間
- 6月下旬
- 海外都市による書類審査
- 7月上旬
- 書類審査結果の通知
- 7月
- 実証内容の精緻化
- 8/5 (月)~8/9(金)
-
ナイロビ市:海外都市によるピッチ審査
※ナイロビ市での実証を希望される場合
- 8/26 (月)~8/30(金)
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ヘルシンキ市:海外都市によるピッチ審査
※ヘルシンキ市での実証を希望される場合
- 8月下旬~9月上旬
- 審査結果通知
- 9月~10月
- 実証の準備
- 11月~1月
- 実証の実施
- 2月
- 成果とりまとめ
- 3月
- 成果発表